カヌレ食っていいか?

若手おいさんの日記のパラドックスです。

221106_足元

PENTAX KP + HD PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED PLM AW
F2.8 1/2500 ISO-100

 鉄道沿線へ撮影に出て列車を待っている間、様々なものが目に留まる。畦道に咲いたセイヨウタンポポなどはその筆頭と言っても良いかもしれない。

 昨日訪れた北陸本線では農道と線路の境目でスタンバイしていたのだが、ちょうどその時の足元で力強く鮮やかに咲いていた。

221103_秋桜

RICOH GR III
F3.5 1/200 ISO-100

 どちらのブログに載せたものか迷ったが、結局こちらにした。

 そういえばこの秋はまだ秋桜を撮っていなかった。一昨日、北陸本線を走る列車を撮影した帰りしな、駅までの道端に明るく咲いているその姿を見かけたので、写真を撮ることに。

 223系電車にも友情出演をお願いした。

221103_車窓

RICOH GR III
F3.5 1/200 ISO-100

 列車に乗ると、進行方向に向かって左右のどちらに座るかいつも迷う。

 昨日は、夕陽が綺麗だからと右側を選んだ。あまりにも見事だったので、どこか途中の駅で一旦降りて、沈みきってしまうまでを見届けてから後続の列車で帰ろうかと思った。しかし直後に、そうしているうちに美しいこの瞬間は終わってしまうよなぁ、とも思った。

 結局、飛び去る風景の向こうに段々と消えゆく姿を眺め続けることにした。それが一番良いと思ったからだ。

221103_夕方

RICOH GR III
F5.6 1/1250 ISO-100

 この時期の夕方は本当に美しい。

 今日の湖北はよく晴れ、まもなく陽が沈むという頃合いになると、いかにもな秋雲が広がった。

 山がちな日本の中でこれだけ広い空を望むことができるのも、湖国の大きな魅力だと思っている。

221027_晩秋の北海道にて

RICOH GR III
F4.5 1/320 ISO-100

 先週半ばから昨日まで、夫婦連れたって北海道を訪れた。

 秋色に染まる山々は得も言われぬほどに美しく、日本という国にこれほど美しい場所があったのかと心底感動し、希望に満ち溢れる思いさえした。

 夜はサッポロクラシックを適度に嗜んでから床につく。毎朝の目覚めは最高そのものだった。健康増進のため、これからも定期的に北の大地成分を接種する必要があるとの結論に至った。

221023_twilight

RICOH GR III
F2.8 1/30 ISO-250

 今日の帰路。草津線から東海道本線に直通して京都に至る列車に乗った。ボックスシートを備える113系に揺られる。

 東海道本線と合流する草津駅の手前で、西の空に黄昏の美しいグラデーションを見た。山々の稜線は曖昧としていて、このまま月曜日という現実など果たしてやって来ないのではないかという淡い期待を抱かせるほどの幻想的な瞬間を見せてもらった。

 明日からもまた励もう。

不老泉_山廃仕込_玉栄_純米吟醸木桶仕込

RICOH GR III
F2.8 1/25 ISO-400

 酒好きにとってこの時期の楽しみといえば“ひやおろし”である。冬に出来上がったフレッシュな新酒を1度火入れしてひと夏の間寝かせ、ほどよく熟成したところで我々左党の元へと届けられる。

 日本酒の面白さを語る切り口は様々ある。米の品種、磨きの割合、酵母の種類、醸し方など。しかし何よりも、同じ銘柄であっても季節によって違う味わいが楽しめる点が個人的には最も楽しい。何とも日本らしいではないか。

 高島市は上原酒造の「不老泉」は、滋賀県で醸される酒の中で最も好きな銘柄の1つなので、これの“ひやおろし”となれば飲まないという選択肢など採り得るはずが無い。

 米の旨味を感じさせながらもスッキリとしており、山廃ゆえの力強さがひやおろしでしか獲得し得ない丸みを帯びている。好きな味だ。

 もちろん年によって味は違うので、来年はどんな表情を見せてくれるか、すでに今から大変に楽しみである。